まったくこれっぽっちも買う気のなかったお酒。米鶴は1本くらいはやろうかなと思っていたけど、これはまだ1発目だしスルーでいいかなって。なんかもうリンクしてる人で2人も既にやっちゃってるし。久しぶりにいった酒屋で特に買うものもなく、でもわざわざ来たしって感じで買ったお酒のうち1本。こ…… more れがウイスキーとかワインとかならウン万なんでストッパーが働くんですが。日本酒はゆーて300円だの5000円だのだし買っておいて飲まなかったら適当に寝かせとけ！という感じの最近。一喜の蔵から矢崎杜氏が移籍して3造り目かな？早くも人気のほうも出てますし、なんというか米鶴っぽさと矢崎さんっぽさがいい具合にミックスされてるなーってのが今んとこの感想。とはいえこちらの杜氏さんは常務も務める須貝さんでこの方も山形県内で非常に高名なベテラン杜氏です。そこんとこ、勘違いしないでね。矢崎さんがどの程度タッチしてるのかその辺が微妙なところですが、プロデュースみたいな表現でしたね。どちらにしろある程度矢崎色は出ているのだと思います。麹米に出羽の里、掛米がはえぬきで磨きが60、酵母が701。特別商品名に記載はないですがいわゆる直汲みで無濾過。あとは超しぼりたてという即配送してくれる商品ですが、もうすでに1ヶ月たってるのでその辺がどうかな。梨みたいな香りっつーことで売ってるみたいですがどうですか？ほどほどに香る、梨、梨、うん。軽くバナナっぽいセメに少しキュッとしたニュアンスも感じ、瑞々し甘さがのってる。メロンとかちょっとブドウの皮っぽいようなとこも。アルコールが立つってんでもないでしょうがちょっとスッとしてるのは辛口要素も読み取れます。ふわっと柔らかいタッチ。そんなに辛いって感じもないですけどねえ、それよりもかなり酸味が来ます。日本酒度が7～8、あー酸が2.0もあるのか。含み香はバナナ系に酸の分とろけたミカンとかそっち系かなあ。ミカンは香りってより味わいに引っ張られてるかな。まあ確かに梨っぽいけど、立ち香のほうがリンゴとかサイダーとかあったけど、その辺も徐々にって感じか。含み香でもそれが立つときもあるけど、基本的にはまろやかバナナ系。すげえ何か感じるような香りではないけど嫌なものでもなく、どっちかというとフレッシュ華やかとかではなく癒し系。バナナ純米的なちょっと細かい粒子がやや詰まり気味なような甘み。だからクリーミィさを感じるとともに、酸の効きもあるのか、のっけから甘じょっぱいような味わいですね。少しぶよっとしがちな方面なんだけど、やや軽快、クリーミィさにさっらとパウダリーもあってそこは旨い事処理という感じ。最初けっこう酸がぴかーんと口の横方面にくるんですよ。輝きとエネルギーの発散力はあるが白い光で、カラフルさやフルーティさは感じない。ビネガーっぽいとそういうことでもないんだけどね。力はある。それでもよくあるのはこの酸がエキスなんかと合わさって引っかかることなんだけどそうはならない。結構味わいがちゃんとあるように感じられてクリアなとこはクリアなんだなと。ただズバッと冬の青空みたいな澄み方じゃなくて、綺麗なんだけど乳白色にかすんでるテイストはこのシリーズらしいというか矢崎さんっぽいというか米鶴っぽいというか。この辺はこのお酒の面白いとこですね。辛みのほうはあるんだけど、そんなにズバッと辛くて、ジンジンくる辛ウマって程でもない。最近辛口なら辛口でそっちのが好みだからな。辛みでスパッと行くんじゃないよね。滑らかにすーっと行く過程に頬に感じる酸と、辛ウマ感。すこしビターも感じさせつつ、すすすっと静かに美しいフィニッシュ。ほんのり果実味で甘く、それでいて辛ウマもある余韻。辛さを前面に出すのではなくて、クリアーだけど乳白色、まろやかさ×酸・辛の振り着な良さを美しく活かすような配置。全体の流れ、フィニッシュなんかは流麗で美しいです。ぶっちゃけそんなに美味い？と最初は思ったけど。飲み進めるとなかなか癖になってくるお酒ですね。特別にフルーティでもないし凝縮感のあるお酒でもないですが。時間がたって、バナナにうっすらメロンやブドウ感でてきたね、立ち香で感じてたもんな。強く冷えてるよりこなれた方がいいと思うけどそうなるとやっぱ微妙にエキス感と酸と辛みの干渉がでてくるからな。あんまりあったまってくると粒子感と苦みと辛みが好ましくない方向に行く。そして乳白色のガラスに陽の光を透かしたみたいな感じ？全体にすごく滑らかで、かつ良い意味でフラットなのと。濃すぎずぶよつかないけど、適度に弾力を感じるような。そのへんが気持ちいい、癖になる。やや蕩けぎみなんかなあ、リリース直後より。でも生とはいえ基本は澄んだお酒だからそれほど影響ないと思うけどな。結構不思議なお酒。なかなか面倒といえば面倒で、あんまり期待しないで飲んでほしい。人も選ぶかもしんないし、この新酒ラッシュに中、まずビギナーには進めない。しぼりたてとか辛口とか酸とかにも期待しすぎると肩透かしだと思う。それでも進むし癖になるし、1杯で十分ってよりは1升付き合うと面白いお酒なのかなあ。悪くないけどそんなでもないよ。はまる人ははまるんかなあ。案外雪鶴ちゃんに近いとこがあって（甘じょっぱいのとか辛いのとかパウダリーとか）、まあクリアーさもあるけど、ようはくっきり明瞭に酸のあるかないかの違いなんだけど。どうでしょうねえ、雪鶴のが個人的には好きですね。でもまた明日です。表情が変わるお酒なのでゆっくり。程よい弾力感じたあたりが僕としては今日のピークでした。その習慣はA＋くらいだったけど、どうかな、全体にはごく普通。いっとくが俺は逆張りマンじゃないぞ！ちゃんと乗るべきとこにはガンガン乗ってきたはずだ！ close

米鶴 辛口純米 超しぼりたて生 29BY