いやまさかこのお酒で先を越されるとは思いませんでした。リンクしている日本酒愉快者ブログさんが先に人柱になっていただいたようです。正直自分でも、変わり種っぽいしどうなんだという一抹の不安はあったのでありがたいですね(笑)昨年京都滞在中に読者様から教えていただいた酒屋さんで出会った銘…… more 柄。やっぱり自宅じゃないのであんまり集中して飲めず、正直記憶はあいまいなんですが。デスペラードというお酒をいただきまして、個性的な味わいながら評価は悪くなかったみたいです。新酒の1発目の変わり種なんですが、去年すこぶる好評だったみたいで知ってる人の間では要注目というお酒だったみたい。とはいえ取り扱いの8割は富山県内で、県外は5、6軒ほどで関東は府中の中久本店さんだけです。さすがだな～あのお店、おとっつぁんがめっちゃ愉快な人なのよね。11月15日発売で、その直後に風邪をひいてうやむやになってたのですが大阪経由でようやく入荷しました。スペック的にはかなりの変わり種で、いわゆる甘酸っぱい低アルというジャンルなんでしょうか。富山県の花チューリップから採取されたという、チューリップ酵母なるものを使用アルコール度数12度で、日本酒の酛(酒母)と呼ばれる段階で搾ったお酒なんだそう。お米はなにかちょっとわかんないですが磨き60の純米となっています。生原酒ですね。蔵元自ら白ワインっぽいといってるようなので、白ワイングラスで。色みてのとおりかなり黄色く、にごりとかガスとかは特にないお酒みたいですね。かなり甘酸っぱい感じの立ち香ですね。香りの時点で艶っぽいコク感もあり、濃いタイプなのかなと予想させます。うおっ！すっごいなこれ、たぶんこれまで僕が飲んできたお酒の中でも最強クラスに酸っぱいです。ただ意外とイケますね～。香りから想定したよりはそんないべたつかず飲めるかな。とにかく酸があって、それが鮮やかにスカッといってくれるのと、不思議とそんなにアフターで残らないのがいい。ここがよくないと重いなキツイなという風になってくるので、そこはまず合格。酸の強い流れの中で核に艶っぽい甘みがあります。これがともすればビネガー調に流れがちな強烈な産をかろうじて果実味もあるように整えてる。おそらく時間がたてばよりここが存在感を増してくるかな。また酸の陰にかくれて目立たないですが、すこし濃いめに乳酸菌飲料てきなテイストの甘みのコクですね。あとはその甘みなんかの部分で同調して、旨みもあります。旨い酸というか、酸の収斂性の中で、コクっていうか少しタンニンぽいのがでてアクセントとして味わい重層性を出してます。ちょとブランデーとかそっちっぽいような雰囲気がありますね。この辺が酸と甘みと含めシームレスにつながってますね。あんまり低アルって感じはしないなあ。ペラくて明らかに軽いという感じではなくて、味わいがしっかりとあってミディアムな良い意味での重み。エレガントに味わいの重なりと深みがしっかり表現できてて、どっちかというと逆に濃いなあってくらい。かなりの個性派ですが進みますねえ。紙一重でしつこくなるとこなんだけど、やっぱ抜けがいいわこれ。ビビッドでともすれば肉厚なんだけど酸の抜け感が気持ちいい。そのなかで微妙に味わいを感じさせつつ過度に残らない。まあ日本酒ゆーてこれ飲んだらびっくりしますわね。なかなかいいですよ。3日程度かけて飲む予定なので明日以降も楽しみです。低アルの生でどうなるかわからんとこはありますがちょっと寝かせてみたいなって気も。色彩感も鮮やかだし、微妙にブランデーっぽいのがよくなっていきそうな感じ。あとはわずかにバニラとかハチミツっぽいニュアンスもありますね。甘さのこってり感は日本酒なのでそりゃワインと比べたら別物ですが、その辺もちょっとぽい感じはある。酸フェチのかた挑戦してみてはいかがでしょうか。 close

玉旭 ECHOES 酒母搾り 純米 生原酒 29BY