今年、山間の蔵元的にはかなり自信を深めつつあるようで。自分たちで過去最高の出来！というようなタンクが連発しておるらしいのですがどうでしょう。ここ1年2年で日本酒好きになった人は驚くかもしれませんが、昔はすごい勢いあったんです。僕はあのヤブタ臭の直前直後は飲んでなくて、そのあとも別…… more にいいじゃんいいじゃんって感じだったんだけど。もう５年６年くらい前かな。ここにきて上がってるんだとすればいいこと。今年の仕込み五号。五百万石55の純吟ですかね。いつもの通り、詰めがちょっと贅沢なスペックになっております。2か月3か月寝かせたら最高やろ！という話が酒屋からあったので信じて氷温で少し寝かせてみました。山間去年飲んでないのかあ。どお？そんな旨いかな～もしかしたらちょっと寝かせ失敗したかな。大体の構成は毎度の感じ。軽くフルーツ感もありつつ、新潟の酒らしかなぬちょっと西っぽい味の出方というか。甘さもあるんだけど、甘いって感じより旨いって感じで、それをしゅっと気持ちの良いガスで、というタイプ。少し青くないか？リンゴとかトロピカルがはっきりって感じではない。フルーツのニュアンスはあるけど、青く、若い。バニラ感は強くはないですがあります、山間はバニラ感じますね、いつも。味わいも甘みが控えめでシュッとしてるんですよね。どうなんだろ、甘み控えめなんですよね。で、この系統でいうと、これなら百春欲しくなっちゃうの。やっぱ甘くないんですよね。ややエキスがまったりして、ミネラルはあるねえ、いい意味での辛さ、キレ感みたいのも纏ってはいるんだけど。なんかちょっと物足りないなー。すこし静かなこっち系が、蔵元が志向するバランスなんでしょうか。ちょいと白老なんかも思わせる。あれとはまた違うは違うんだけどね～。ガスものなんだけど、ジューシーさと勢いで勝負って感じではないな。静かにゆったり飲んで、旨さを感じ、少し粉っぽいくらいからきりっとミネラリーなキレ感。その余韻をゆっくり味わうという感じ。悪くはないけどどうだろうねえ。これはなかなか理解してくれる人は多くないんじゃないか？もっと甘くて香りがあるほうが売れるでしょ。僕個人はやや静かなほうに好みが寄っているんだけど。絶賛といかないのは、どこかちょっとちぐはぐな気がしてしまうんですよねえ。フィニッシュのとこなんかは、それこそ澤屋まつもとなんかとも通じる部分があります。うーんちょっと横の広がり、エキスっぽさが西っぽい感じで、それならもうちょっと控えめとか。あるいは薄めに、透明感を感じるようなピュアさで行ってほしい。ちょっと霞んでますよね。霞んでるほうが良いこともあるんだけど。いや、美味いし、飲み進めていけばだんだん焦点もあってくる。ホントに細かいバランスなんだけど、もうちょっといいポイントがあると思う。山間はけっこう好きなんで、期待してるだけにね。でも勢い任せだけじゃなくて、少し穏やかに、むしろスローなテンポ感が出てきたのは良いと思うんですよね。ただサクッとジューシーに、というのの一つ上のステージに行ったのかなって気はします。ただサクッとジューシーも上手に作れない蔵も多いからね。うーん全然Ａだけど、さらに突き抜けるのを期待して、もう一声、Ｂにしとこうか。ただ僕が言ってるのが観念的かなり微妙なイメージの話なので、ほんとにそうなのかは不明です。はっきりいってキャパ的に無理なんだけど、もう1本2本飲んでみたいなあ。まあ来年だね。うん、ちょっとエキスの分なのか、スローですね。あとは辛いくらいのガス、ミネラル、粒立ち、舌への刺激。旨みと、穏やかにトロピカルなニュアンス。いや、美味い、美味いのか？こんなスローなキャラだったかな。独特の青さと甘さってとこは昔からだった気がするけど。とにかくslowlyでそのテンポで来る粒立ちは大好物なんだけどね。すごい旨い気もしてきたけど、ほんの些細なバランスでコレ神や！ってなりそうなとこもある気がするので悩む。いやすっげー旨い気もしてきたな。ほろ苦さとか微かなトロピカル感とか。 close

山間 純米吟醸 直詰め中採り無濾過生 仕込み5号 29BY