原田といえばフグ。今日はフグだから原田。なぜかというとかつて旅行で関門海峡にいって門司から山口県側にわたって。昼飯にナニフグだかもわからないフグ丼を食べたんだけどその店に置いてあったから。そのとき飲んだことなくて、飲んでみたらええやんコレと思った記憶があります。人には思い出の酒が…… more ある、ストーリーがあるものです。ポン酢はとうぜんいつもの雑賀。そういやコレはせがわ経由だけどはせがわがタンクごと買った雑賀も買ったんだった。近いうちにやりまっす。東洋美人とか長陽福娘とか五橋とかそれこそ獺祭とかいいお酒のある山口ですが原田もいいですよ。過去2回ブログでやっていて、純吟はよかったけど、そのあとにやったにごりは今一つ。今回もあらばしりってことで注文したのですが、予想以上におりがおおくて、にごりの悪夢がよぎる。山田錦60。ちょっと綺麗に分離してないので薄のごりになってますが上澄みから。うん、悪くない。これこれ、これよ～。すこーしまだガスあるかな。ないかな。栓はゆるかったけど。少し乳酸っぽいような程よい甘み。そこに少し高めの酸が入って、ちょっとチャーミングに南国っぽいような果実のイメージも感じる。ふんわりと、全体のバランスでね。バナナでもカプでもなくて（実際にはある）酸や全体の味わいからふわっと香ってくるような果実感が気持ちよい。こんな感じでした、これが記憶の味わいに近いですね。なんていったらいいか。なんだろうね、悪い意味じゃなくてちょっと田舎っぽいというか。変なニュアンスがとかじゃないて、都会に出荷してバリバリ売ってやるぞみたいな雰囲気が、良い意味でない・いや普通に美味いんだけど変におめかしもせず、肩肘張らずにのんでくれよ、というような。いや旨いですよ、僕はこれ好きなんです。ふわっとさらっとしたバナナ系の優しい甘みを、高めの酸がキリっとしめるよなお酒かな。その中に少しごつっと武骨な雰囲気（あくまで雰囲気）の旨みもあるしさ。でも全体の味の長さはゆっくり味わわなければ短めで、酸が引っ張ってシュパッといってくれるタイプ。甘みも物足りなくなく、やりすぎずちょうどいい、だんだん出てくるけど。おりは本格的に混ぜずにきょうはこのまま行こうかな。すげえなビンビンくるぜみたいな酒ではないけど。不味いって文句つけてくる人もいないでしょ。文句つけるために飲んでいるような人じゃない限りはね。うーんゆるい薄めのリンゴっぽいきもするけど、ちょっとやっぱバナナ。酸の爽快感と少し辛いかなみたいなシャープなイメージもうまく後半だけ出てくれる。でも粗いわけじゃない。余韻なんかも旨味の残り方がすごくよくって。新酒にありがちな雑味とかアタックは残らない。でも飲んでる最中から嚥下した後のアフターまで、少しビターな雰囲気もあるけど柔らかく旨味感が綺麗に感じられる。これ新酒だけどお燗つけても最高においしいと思います。すこし粉っぽい感じも出ますが、僕的にはそれは好ましい程度。飲み進めれば進めるほどバランスが良いなあと。ネガティブな要素なく、逆に物足りなさを全方向に感じさせない。新酒ってことを考えるとキングオブ優等生な過不足ないお酒で。それでいて決してつまらなくないお酒。うまい。すき。すきすきだいすきちょうあいしてる。それは言い過ぎ。Sでもいいくらいですよ。凄く個性的ってわけじゃないですけど、発信の意味も込めてSにしときましょうか。飲んでいて酔いとともにテンションが上がってくる、気持ちよくなってくるお酒です。つまりいいお酒ですね。のんでみなっせ。だんだーんメロンバナナ、マスクメロンが出てきて。きゅっとしたよな静岡吟醸っぽさも感じる。これはいいですよ。案外ほかに無い。 close

原田 特別純米 槽出あらばしり 29BY