大信州って久々じゃないですかね？個人的には外飲みでそこそこは勝手知ったる蔵。手の届きやすい価格で大吟とか純大を多く出してる蔵なので、そへんをきちんとやりたいんだけど。取り扱いしてる酒屋があんまり近くにないような。美味しかったらちょっと探してみます。あー伊勢丹とかで売ってたような。…… more 山田錦以外はほぼ契約栽培の長野県産のお米を使っている蔵です。今年の槽場詰めはここ数年で最高の出来とか。25BYで同じく槽場詰めをやってますがひとごこち59のほうでした。今回は49です。早い時期から杯店舗で商品を出す蔵なので、結構バリエーションが細かくあるんです。スパークリングも出すし、ブレンドのやつとかもう色々。酵母はわかんないっすね。無濾過生原酒。とりあえず飲みましょ。そうしましょ。極々わずか、瓶底にかすみがあるので攪拌。相変わらず安定して美味い酒だ。おそらく長野県お得意のアルプス酵母だと思う。リンゴのような香りがフレッシュに香るが、18号とかその辺までは露骨ではない。含んでも香りの印象は同じで、すこし奥にバナナもあるのかなくらい。けっこう香るんだけど、うるさくはなくて全体の味わいの中でうまく満足感を感じられる香り。ちりりっとガスがある。この質感に僕はいつもペクチン（果実由来の成分でフルーチェに使われてるらしい）というのが浮かんでくるんだけど、自然なトロミと弾力感。そこにガスが加わる。そしてフレッシュな酸にすこーし甘みが入って、かなりリアルにリンゴかじってる感。ガスのせいもあるんだけど、そこから少し辛いくらいで、しゅぱっとフィニッシュまで抜けていくんですがそれが良い。ビターといえばビターですが、苦いとか渋いとかエキスが～とかそういったネガティブな要素はゼロパーセント。あくまでもキレ感のよさ、しゅぱっといく鮮やかな抜け、捌けが香りやジューシーな味わいと効果的な対立構造ともいえそうなものを築きつつもシームレスにつながる。僕のすきなタイプのフィニッシュ、くちどけ感。立体感、味わいの縦の構造と、あとは食事があいそうというか、自然に食欲が掻き立てられる。それ自体が一種の辛ウマで、舌への軽い刺激感が大変気持ちよいのですが。さらにその中にお米のクリーミィ、ミルキーな旨味がしっかり生きていて、絶妙に感じさせる。ここがもう太鼓判。酸のジューシーさもあり、甘やかさもちょうどよく、やっぱりちょっとミネラル感。気持ちいい。すこーしまだ青いとこなんかも時期モノっぽくて絶妙にハートをくすぐります。文句のつけようがない見事な新酒。新酒でそれなりに香るとなると、1杯のめばおなか一杯というお酒も多い。でもこれは本当に進みます、絶妙。ここ数年で最高の出来、ということに納得。これはよくできている。ナチュラルかつリアルな果実感、酸と甘み。あーうまいな。ガスに乗って甘いミネラル感でしゅぱっと舌に気持ちいいくちどけ。この舌へのアクセント感と甘やかさはイっちゃうね。この手のお酒で温度が上がってくると粗が目立つお酒が多いのですが、これは逆にぐんぐん良くなってきます。バリ美味い澤屋まつもとが控えてるんですが、これ飲んでてもいいやって気になりますもんね。これ今年だけなのか不明ですが、とにかくよくできています。どうみても秀逸。まだ後日もたっぷりあるのでわかりませんがこいうのとこはSつけときます。馬鹿にもわかる必殺のほめ言葉を使うえば、僕の考える良いときの而今っぽいです。特に少しこなれてきて、甘やかさが出てきたとき。これは本当に良い。いっぺん飲んでみな。あっれ、おれどっかでスパークリングやってなかったっけ。なんでまるまる4年もほっておいたんだろう。ちょっとねえ、もう1本くらいやります。 close

大信州 槽場詰め 純米吟醸 無濾過生 29BY